流行りの曲Numb Little Bugを聴いてゾッとした話

日常

音楽配信サービスのmusic mixを聴いていた時のこと。
あ、この曲の感じ好きだな
シンプルにそう思った。

ピアノの伴奏で始まったその曲は、やさしい歌声がよくマッチしていて、曲調もポップな感じで親しみやすかった。
歌詞に集中してみると、あーその感覚なんかわかるかも、と。

でもだんだん、あれ?この曲って共感していいのか・・・?と心配になった。
なぜなら
「死にたいわけじゃないけど飛びきり幸せではない」
「共感しているようで本当はどうでもいい」
「興味あるふりに疲れた」
そんな歌詞が出てくるから。

どうやらこの曲は、シンガーソングライター本人のうつ病の経験を歌った一曲なのだとわかった。
え、この歌詞に共感できるって、私病んでるの?そう思い、少しゾッとした。

それでもまた聴きたくなっちゃう。
すっかりハマってしまった。
しかたないから、早口のところ噛まずに歌えるくらい、練習しよう。
そんな歌に遭遇したので共有したいと思います。

(※)音楽のプロによる講評・解説ではありません。ご了承ください。

Numb Little Bugってどんな曲?

アメリカのシンガーソングライターEm Beiholdのメジャーデビュー曲。
TikTokでたくさん使われてバズったんですね。
YouTubeのミュージックビデオはムシのアニメーションムービーでかわいらしい感じです。
また、piano versionもYouTubeで視聴できます。

“Numb Little Bug” is a song by American singer-songwriter Em Beihold, released as her major-label debut single on January 28, 2022, through Republic Records and Moon Projects, as the second single from her second EP, Egg in the Backseat. It was written by Beihold with Nick Lopez and Dru DeCaro, and produced by DeCaro, Elijah Hill and Dallas Caton. The song went viral on TikTok in early 2022, where it had been used in more than 60,000 videos by late February 2022.

(訳)
アメリカのシンガーソングライターEm Beiholdのメジャーデビュー曲で、2022/1/28にRepublic RecordsとMoon Projectsを通じて2つ目のシングルとしてリリースされた。自身のセカンドEPであるEgg in the Backseatに収録されている。BeiholdとNick Lopez、Dru DeCaro作、DeCaro、Elijah Hill、Dallas Catonプロデュース。2022年2月後半までに60,000のTikTokで使われバズった。

「Numb Little Bug」(9 September 2022, at 19:21 (UTC))『ウィキペディア』

背景とリリース

Numb Little Bugは、Em自身の抗うつ剤による「麻痺状態」の「魂やエネルギーを吸い取られた感覚」を描いた一曲。
闘病中の苦しいワンシーンを切り取ったストーリーとは裏腹に、ピアノのポップなリズムとソフトな歌声が印象的です。
ヒット曲ランキングでは、アメリカのBillboard Adult Top40で1位、イギリスのOCC Singlesで25位になるなど、世界各地で注目を集めているようです。

Beihold wrote the song about being “numb” while on antidepressants due to her anxiety, saying they “sucked the soul and energy” out of her. She shared a portion of the song on TikTok in mid-2021, after which she signed with Moon Projects and released the song through Republic Records. A press release called the song a “pensive and powerful pop anthem” with “airy piano” and “bouncy verses”.

(訳)
Beiholdが自身の鬱治療中の”麻痺”状態について書いた曲で、魂やエネルギーを吸い取られたと表現している。彼女は曲の一部をTikTok上で2021年中頃にシェアしていて、Moon Projectsと契約しRepublic Recordsから曲をリリースしている。プレスリリースは曲について”カラッとしたピアノ”と”弾んだ韻”の”陰鬱で力強いポップ代表曲”と言っている。

「Numb Little Bug」(9 September 2022, at 19:21 (UTC))『ウィキペディア』

そうそう、カラッとしたピアノと弾んだ韻が聞いていて楽しい。
わたしがビビっときたのはこのピアノバージョン

シンガーソングライターEm Beiholdってどんな人?

どんな人が歌ってるのか疑問に思い調べていくと、以下のようなことがわかりました。

本名はEmily Beiholdで、1999/1/21ロサンゼルス生まれ

彼女はロサンゼルス生まれのイラン系アメリカ人1世。
母親がイラン革命時にアメリカに移民してきた。
6歳の時に両親に懇願してピアノを習い始めて、7歳には作曲を始めている。

TikTokで注目を浴びた

楽曲City of AngelsとGroundhog DayがTikTokで注目を集めて、Republic Recordsと契約してNumb Little Bugをリリースする。
2022年7月にはSony Music Publishingと契約した。

聴いて育ったミュージシャンに私の好きな歌手がいる(どおりで!)

影響を受けたミュージシャンはQueenやRegina Spektorを位置づけている。
また、Feist、Fiona Apple、Kate Nash、Sara Bareilles、Lily Allenを聴いて育った。

Sara Bareillesは私のお気に入りのシンガーソングライター。
どおりで曲調というか、雰囲気に似た感じがあるかなあと思いました。

Emily Beihold was born in Los Angeles, California. Beihold is first generation Iranian American, as her mother immigrated from Iran to the United States during the Iranian revolution. At the age of six, Beihold began to play the piano when she saw it in a shop window and she begged her parents to let her learn the piano, and consequently began writing songs at the age of seven. The first song that she wrote when she was seven was “America Home”.

In the film, I’m Not Here, director Michelle Schumacher invited Beihold to write a track for the film. She wrote the song, “Not Who We Were”.
She released a string of singles after that and received attention on the social media platform TikTok for her song “City of Angels”. On May 28, 2021, Beihold released her song “Groundhog Day”, which too gained popularity via TikTok. She was subsequently signed on to Republic Records, with whom she released her most successful single, “Numb Little Bug”. In May 2022, Beihold released the single “Too Precious”.
On July 22, 2022, she released her second EP, Egg in the Backseat. Egg in the Backseat explored themes of her mental health problems and her relationships. On July 27, 2022, she signed to Sony Music Publishing.

Beihold cites Queen and Regina Spektor as her influences, and grew up listening to Feist, Fiona Apple, Kate Nash, Sara Bareilles, and Lily Allen.

(長いので要約)
Emily BeiholdはCA州ロサンゼルス生まれ。イラン系アメリカ人1世で、母はイラン革命時に移民してきた。両親に懇願し、6歳の時にピアノを習い始め、7歳には作曲し始める。初めて書いた曲はAmerica Home。

2017年発表のアメリカ映画I’m Not Hereの挿入歌Not Who We Wereを作曲。TikTokでCity of AngelsやGroundhog Dayで人気をうけて、シングルリリース。その後、Republic Recordsと契約を結び、彼女の最ヒットシングルNumb Little Bugをリリース。2022年5月にはToo Preciousをリリース。
2022/7/22に自信のメンタルヘルスや交際関係をテーマにしたEgg in the Backseatをリリース。2022/7/27にはSony Music Publishingと契約。

影響を受けたミュージシャンはQueenやRegina Spektorを位置づけている。また、Feist、Fiona Apple、Kate Nash、Sara Bareilles、Lily Allenを聴いて育った。

「Em Beihold」(18 September 2022, at 07:10 (UTC))『ウィキペディア』

なんで響いたんだろうか?

曲調が好み

前述しましたが、私はアメリカのシンガーソングライターSara Bareillesが好きです。
ピアノ伴奏、軽快なリズム、女性シンガーの優しくかつ芯を感じさせる歌声。
Numb Little Bugを聴いた第一印象でSara Bareillesを連想させる部分があって、いいなと感じました。

歌詞にちょぴっと親近感

Haven't caught up with my friends in weeks and now we're outta touch

(訳)友だちと何週間も話せてなくて、今や音信不通

コロナ禍になって随分と経ちますが、まだまだ気軽に友達と会うには気が引ける時分。
日本に帰国しても、なかなか声をかけづらい今日この頃です。
そこへ筆不精がたたって、しばらく連絡も取っていない友人がいます。
ああーあの子元気にしてるかな~と考える時の気持ちと重なる歌詞でした。

Do you ever get a little bit tired of life like you’re not really happy but you don’t wanna die

(訳)死にたいわけじゃないけど飛びきり幸せではないみたいな、人生ちょっと疲れたことある?
A little bit tired of tryin to care when I don’t

(訳)興味あるふりに疲れた

「こうあるべき」「こうでありたい」姿と現実の自分のギャップを残念に感じたり、一般常識的に気にかけるべきこととはわかっていてもどうでもよく感じてしまったり、といった少し疲れたときの感情やふとした時の人生の葛藤など、身に覚えがある気持ちとリンクしてしまったり。(PMSですかね)
そしてその感情から脱出したい、そんな気持ちを感じる歌詞が聞こえてきたのも共感した一因に感じます。

これからも楽しみ

私にとっては、歌詞を読んでいて「あれ、私ってうつなのか?」とゾッとした半面、時として誰しも感じえそうな曲でした。
怖いなと思いつつもやっぱり好きな曲の一つに加わったので、今後も事あるごとに聴いて、今の自分のマインドはどうかな?と一種のバロメーターとしても使っていきたいと思います。

そして、Em Beiholderの歌声が好みなので、今後のリリースも楽しみにしたいと思いました◎

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