
突然ですが、ボランティアはお好きでしょうか?
日本にも自然環境を守る活動や、地域活性活動、災害支援など、さまざまなボランティアが存在しますよね。
なんと、カナダの高校生はボランティア活動への参加が単位取得に必須だそうです。
さらに要件以上のボランティア活動をすれば、プラスアルファの単位をもらえる特典付きだそうな。
社会人の間、仕事に遊びに、自分のことに手一杯でボランティアをする機会はなかったのですが、昨年9月にカナダへ来てから、英語力アップも兼ねて、複数のボランティアを経験しています。
今回は、これまでの経験を通して感じたメリット・デメリットと、どんな種類のボランティアがあるのか、どんな探しかたがあるのか、注意しておきたいことは何かをお伝えしたいと思います。
これまでにカナダで経験したボランティアたち

約1年間で経験してきたボランティアは下記のとおりです。
それぞれボランティア内容・参加期間・どうやって知ったか・印象深いエピソードを添えておきます。
リサイクルショップでfund raising
ボランティア内容
市の総合病院に付属するNPOが管理するリサイクルショップでのボランティアです。
売り物はすべて寄付されたもので、それらを安価で販売し、お金を集めます(=ファンドレイジング fund raising)。
売上は付属の病院の施設費などに活用されます。
マネージャーを除く全員がボランティアで長期にわたってリサイクルショップを支えています。
やることは、寄付されたもの(衣服・家具・家電・スポーツ用品・手芸用品など多種多様)を仕分けや仕分け後の商品陳列、レジをする担当もいます。
わたしは、寄付されたもののうち衣服の仕分け・店頭へ陳列が主な役割です。
参加期間
約1年にわたって、週一回4時間
どうやって知ったか
語学学校のクラスメイトによる紹介。
彼女(クラスメイト)は市のhospitalに勤めるホストマザーから教わったそうです。
印象深いエピソード
およそ60名を超えるボランティアが集まる場所なので、いろんな現地に住む人に出会えます。
その土地で生まれ育った人、移民してきた人、以前はこのリサイクルショップの利用者だった人、ほんとうに様々です。
仕分けをしながら「今日はこんなものが寄付されたよ」と笑い声が行き交ったり、他愛ない世間話をするのが毎週の楽しみです。
マラソン大会のコース案内役
ボランティア内容
2019年10月に Okanagan lake 沿いで開催された Okanagan marathon のボランティアです。
マラソンコースの一角に立ち、ランナーたちに正しいルートを示したり、たまに応援したり、何も知らずに突入してこようとする車に通行止めの案内をしたりしました。
参加期間
1日(たしかぶっ続けで6時間くらいだったと思います)
どうやって知ったか
友人がマラソンに参加するというのでサイトを調べてみたら、ボランティア募集の記事があったので応募してみました。(走りたくはなかった・・・笑)
印象深いエピソード
マラソン当日は結構寒くて、同じところに立ったままのボランティアなのでかなり体の芯から冷え込みました。
それを見つけた犬の散歩中のおばあさんが、

ずっとこの寒さで立ちっぱなしで寒いでしょう
私は近くに住んでて、家に手袋たくさんあるから・・・
と言って、おばあさんがしていた手袋を外して私にくれました!
カナダに来てまだ1カ月たたないくらいの間に、知らない誰かのやさしさをもらえるなんて思ってもおらず、おばあさんのやさしさにすっごく心が温まりました。
フードバンクで配給支援
ボランティア内容
フードバンクってご存じですか?
端的に言うと地域の低所得層に向けたNPOサービスで、スーパーの賞味期限間近の商品や形の崩れてしまった食品や消耗品、一般人から寄付された食品・消耗品が寄付として集まって、フードバンクに登録した低所得者が無料で寄付された食品をもらえる仕組みになっています。
カナダでは突然解雇されて明日から食べるものに困るファミリーなんていうのもよくある話らしく、2018年3月には一カ月で110万のフードバンク訪問者数を記録しています。
参加期間
2日(3時間)
どうやって知ったか
語学学校の授業の一環で知りました。
地域のコミュニティを学ぶクラスを受講していて、フードバンクとは何かを学習し、実際にボランティア体験をしました。
印象深いエピソード
フードバンクと聞いて、倉庫のような場所で利用者はフードバンクが適当に詰め合わせた寄付品を受け取るイメージを思い浮かべたのですが、実際は本物の食料品店のように寄付されたものが陳列されていて、利用者がものを選べるようになっていました。
ちなみに、日本にもフードバンクは存在するらしいです!
ワインフェスティバルの会場支援
ボランティア内容
バンクーバーで開催される国際ワインイベントのボランティアです。
世界各国からえりすぐりのワイナリーが出展し、イベント来場者に自慢のワインを試飲してもらい、気に入ったら最後にお買い上げいただく、といったイベントでした。
わたしは、出展ワイナリーのブースの裏方役で、氷を手配したり、清掃したりのボランティアでした。
参加期間
2日(各4時間くらい)
どうやって知ったか
語学学校のイベント掲示板に、ボランティア募集の張り紙がされていたのを発見しました。
印象深いエピソード
ワインイベントですが、日本の酒蔵もいくつか出展していました!
出展していた日本酒ブースは、世界各国のワインに負けず劣らずの人気ぶりで、その酒蔵さんとは縁もゆかりもないのですが、同じ日本人が世界で活躍する姿を目の当たりにして誇らしい気持ちになりました。
カナダでみつかるボランティアの種類

ここまでのわたしのボランティア歴を見ていただいてもわかる通り、多種多様なボランティアが存在します!
ほかにもざっと調べて下記のような機会も見つけました。
- キッズケア
- シニアケア
- プールの監視員
- ドライバー
- 動物保護施設
- ホームレス保護施設
ボランティアのメリット・デメリット


奉仕活動と言っておいてメリットを挙げるなんて打算的・・・!
と思われるかもしれません。
が、いくら奉仕活動といえども自分にとってのプラスはあります!
メリット
語学の実戦練習ができる
先生・ホストファミリーは私たち英語学習者との会話に慣れていて、比較的ゆっくり・はっきり話してくれていて、実際のネイティブスピーカーと話すと早くてびっくり!なんてこともあります。
ボランティアの現場で、これまでに学んだ語学の実践練習するのは英語力アップの手段としても有用です。
現地の友だちができる
ボランティア仲間と意気投合すれば、ボランティア外で合う機会ができるかもしれません。
そうしてできた繋がりで、現地の暮らしがさらに楽しくなること間違いなしです!
暇つぶしがてら社会奉仕できる
無骨ですが、事実です。とくにコロナウイルス以降ステイホームの自粛生活が続いているので、週一でボランティアへ出かけるのは良い息抜きになっています。
人の温かさに触れられるかも
マラソンボランティアでのエピソードみたいに、人のやさしさにほっこりなんてことに出会いやすいのがボランティアの醍醐味なのかもです。
レジュメに書ける
カナダではボランティア活動も立派な自分の歴史として、レジュメ(履歴書)に記載できる経歴となります。
ワーホリビザに切り替えた際や、さらには移民申請をする際には、ボランティア経験歴が役立つかもしれません。
デメリット
ある程度話せるようになってからじゃないとキツイかも
どのボランティアも、現地コミュニティにマイノリティとして乗り込むわけです。
必要最低限の日常会話ができない場合、やるべきことや守らないといけないルールを理解できなかったり何かあっても報連相できなかったり、大変な思いをするかもしれません。
もし語学力に不安があるぞ、という場合は、話す機会が限定的なボランティアから始めるのがいいかもしれないです。
時間が拘束される
ボランティアによっては長期でしか募集していないものもあります。
自分の滞在予定に合ったボランティアを探す必要があります。
ボランティアの探しかた


今までの経験上、下記4つの探しかたがあると思います。
語学学校に通う学生ビザの場合、あくまでも無償の奉仕活動であることが絶対条件です。
お金をもらったり、ほかの人の働き口を奪うようなボランティアはNGなのでご注意を。
学校を通して探す
わたしの通っていた語学学校のように地域コミュニティとつながる授業を通して知る場合や、学内掲示板の張り紙を通して知ったり、先生に相談してみるのも手だと思います。
親身になってくれる先生だと、お勧めのボランティア先を教えてくれたり、ボランティア候補の探しかたを伝授してくれることもあります。
NPO法人を通して探す
ケロウナでは地域住民をサポートするNPO法人があり、そこでボランティアの紹介も行われています。
サイトから、自分に向いているボランティアの絞り込みができたり便利です。
知り合いのツテで探す
例えばホストファミリーや語学学校のクラスメイトなど、すでにボランティアに参加していたり、過去にやっていた経験がある人を見つけられれば、その人を通じてボランティアに参加できるかもしれません。
ソーシャルメディアで探す
住居探しでも紹介したソーシャルメディア系のサイトでボランティア募集のカテゴリがあり、そこから見つけることもできます。





以上、カナダでのボランティア経験や探しかた、メリット・デメリットについてお話してきました。
皆さんも、充実したボランティア活動ができますように!
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